『デビルズライン』と恋の葛藤

吸血欲をもった「鬼」と呼ばれる存在が静かに息づく現代日本。人と鬼のハーフであり、警視庁公安五課で鬼の犯罪を取り締まっている安斎結貴は、捜査の最中、大学院生の平つかさと出会う。惹かれあう2人は、やがて鬼の抹殺を企てる組織「CCC」や、それを裏で操る黒幕の陰謀に飲み込まれていく…

限りなく人に近い生物。 作中では主に「鬼」と呼ばれ、法律などでは「紅目」「紅眼人種」と呼称される。個体数は少なく、日本では総人口の約0.01パーセントしか存在しないため、その存在は公にはされていない。通常より体温が10度ほど低い点や、常人を凌駕する身体能力、治癒能力を有する点を除けば、生物学的にはヒトと変わりがないとされる。しかし、人間の血を認識したり感情が高ぶると、紅眼の発現、犬歯や爪の伸長といった変異反応が現れ、吸血欲に従い近しい者でも本能のまま襲おうとする。 

このため、吸血欲を抑えるには鎮静剤を打つなどの対処が必要となり、人との間に子孫を残すことは難しく、近親交配が進んだことで遺伝的多様性が弱まった結果、寿命は短いとされる。池袋事件と名付けられたCCCによる作戦Bによって存在が明るみになってからは、排斥運動が活発化する。一方でその身体能力を見込まれ、警備会社が警察を追われた鬼を雇用しようとする動きも生じる。

吸血欲さえ抑えることが出来れば、見た目は人と変わりなく、吸血鬼同士でさえ相手が吸血鬼なのか判断が難しいほど。その為、人と普通に恋愛関係に発展する場合もありますが、数々の制約を設け慎重に育んでいた愛でも、一瞬の油断で全てが無になる事案もあります。 

相手が自分にとって最愛でかけがえのない人だとしても、吸血欲が昂ると理性を保つことは難しく、我に返ってから激しい後悔に苛まれる…実際に発生した事案で、最愛の人を自分で殺めてしまった吸血鬼に、警察側の吸血鬼で幼馴染だった吸血鬼がかけた言葉は、とても胸に響くものでした。

大切で守りたいと思うなら、嫌われるのを恐れずに大事な事はしっかりと伝えろよ。同じ施設で育ち、自分達の本質を分かっている幼馴染の言葉ほど、彼女に響くものはなかったのではないかと思います。普通の恋愛が出来る私達であっても、これは大切な事ですよね。あなたは大切な人に伝えられていますか?

不器用な優しさとあどけない恋心が織りなす危険と隣り合わせの恋。過激な表現もたびたびあったりしますが、そこを含めて楽しめる作品だと思います。サスペンス要素はもちろんのこと、恋愛の観点からも得る刺激は多いと思いますよ♪

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